『サニー 永遠の仲間たち』
2011(韓国)124分
監督:カン・ヒョンチョル
(あらすじ)イム・ナミは夫と高校生の娘の生活を支える専業主婦。都会での裕福な生活に満足しつつもどこか虚しさを感じていた。ある日、母の見舞いに行った病院で、高校時代の親友ハ・チュナと再会する。癌で余命2ヵ月のチュナは、田舎からソウルに転校したナミを助けてくれた恩人で、仲良しグループ“サニー”のリーダーだった。ナミは、「死ぬ前にもう一度、仲間たちと会いたい」というチュナのため、仲間たちの消息を調べ始める。
現在と回想が交差する、その表現方法がとても良かった。
観終わった後から思い返すと、不満を感じる箇所もけっこうあって、もっと良くなったんじゃないかなと思ってしまったが、観ている間はただただ幸福な気分でいられる、楽しい作品であった。
とにかく少女たちがすごく良い。文句なしの好演で、一人一人が愛おしくて仕方ないし、かっこいいリーダーとかおすまし美人とか食いしん坊キャラとか定型的なキャラクターばかりなのに実在感があって素晴らしかった。演技という意味で言えば、現代を演じる女優たちも、少女時代から無理なくつながっていて、それは顔が似ているというよりも演技による力が大きいような気がする。
コメディとしても上質で、全編通じて楽しいのだが、特に、少女のナミが啖呵を切る場面の怪演には涙を流して笑った。