『ラヴィ・ド・ボエーム』
1992(フィンランド)103分 白黒
監督:アキ・カウリスマキ
(あらすじ)マルセルは作家だが、原稿が売れず家賃が払えないので、大家から立ち退きを要求される。仕方なく家を出て立ち寄ったレストランで画家のロドルフォと出会い、2人は芸術論をかわすうちに意気投合する。マルセルがアパートに戻ると、すでに新しい住人がいた。住人はショナールという名の作曲家であった。かくして、マルセル、ロドルフォ、ショナール、売れない芸術家三人の交流が始まった。
オペラ『ラ・ボエーム』の映画化と思い込んでいたけれど、これはオペラの原作となったアンリ・ミュルジェールの小説『ボヘミアン生活の情景』が原作らしい。
ロドルフォが寝ていたお墓、誰のかなと思ったら、原作者だった!
前半は、爆笑でなはいけれど、くすくす笑いの連続で、かなり面白かった。ロドルフォが強制送還されるあたりから、なんとなく雲行きが怪しくなって、ラストは今まで観たカウリスマキ作品の中でいちばん寂しいものだった。ロドルフォとミミの恋の行方は『ラ・ボエーム』と同じだから仕方ないのだけど。。。ピクニックでのミミとロドルフォがすごく良かったな。
カウリスマキ作品は、あまり喋らないほとんど無表情な人々、独特な間のあるコミュニケーション、唐突な展開などなど、観れば観るほど癖になってくる。