『美しき結婚』
1981(フランス)100分
監督:エリック・ロメール
(あらすじ)パリで美術史を学ぶサビーヌは不倫相手に嫌気がさし、結婚しようと決意。友人のクラリスに紹介されたエドモンとデートをし、結婚相手は彼にしようと考え、画策するが……
長い結婚についての問答の末に、クスッと笑えるラストシーン。お洒落だなと思った。一人で勝手に妄想して突っ走るサビーヌは滑稽だけど、共感してしまう人も多いはず。そんなことしたら余計に嫌われるよと思うのだけど、渦中にいる時は冷静さを失うよねというのがよく描かれてる。相手のエドモンの態度はどちらかというと脈無しにも見える(国民性の違いもあるのかな)けど、友だちのクラリスが引っ掻き回す感じは客観的に見てるとイライラした。でも、友達ってこういうもんかも、良い様にしか考えないよね。今回は間違えないようにどうしてもセックス抜きで彼の愛情を確かめたいと頑張るサビーヌに対し、早く寝ちゃえみたいなクラリスの態度が面白かった。ロメール映画を観てると、男女とも恋愛の精神性と肉体性を両方大切にしていて、登場人物の各々が、自分は今何を大事にしてるか言葉にして話そうとする。日本では曖昧にされがちなことを皆が話しまくるから、それが面白いなと思う。