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『結婚哲学』

1924(アメリカ)86分 白黒/サイレント

監督:エルンスト・ルビッチ

(あらすじ)ウィーンに住むストック教授と妻のミッツィは険悪な仲で、教授は離婚したいと思っている。ミッツィが友人のシャーロットを訪ねると、彼女は夫のフランツと相思相愛で幸せそうである。嫉妬したミッツィは、フランツを誘惑し始める。妻の動きを敏感に察知したストック教授は探偵社に離婚の証拠集めを依頼。一方、フランツの同僚グスターヴは、秘かにシャーロットに恋をしていた。

二組の夫婦と一人の独身男性による恋愛劇。ロタール・シュミットという作家の戯曲が原作らしい。1932年に『君とひととき』というタイトルでセルフリメイクしている。喜劇には違いないけれど、かなりビターな内容だった。好人物が一人もいない気がする。シャーロットは善人と言えるけど、無邪気すぎて好きじゃない。シャーロットとフランツのキスシーンを食卓しか映さずに表現するのとか面白かったな。ルビッチ監督の特徴は「ソフィスティケーション(洗練、おしゃれ)」であり、アメリカの都会コメディにヨーロッパ映画感覚のユーモアとエロティシズムの暗示を持ち込んだことが功績のようだ。

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