『ライアン・ラーキン 路上に咲いたアニメーション』
(カナダ) アニメーションの短編集
監督:ライアン・ラーキン他
(収録作品)
『ライアン』2004年 / 14分 監督:クリス・ランドレス
『ライアン・ラーキンの世界』2004年 / 52分 監督:ローレンス・グリーン
『シランクス(65年・3分)』 『シティスケープ(66年・1分)』
『ウォーキング(68年・5分)』 『ストリート・ミュージック(72年 ・9分)』
以上4作 監督:ライアン・ラーキン
『スペア・チェンジ 小銭を』2008年 / 7分 監督:ライアン・ラーキン、ローリー・ゴードン
フレデリック・バックを観てカナダのアニメって面白そうと思い、レンタル屋でカナダの棚を見ていて発見。名前も初めて聞くアニメーション監督ライアン・ラーキンの、彼自身の作品と彼を紹介するようなドキュメンタリー作品が収録されているDVDだった。ライアン・ラーキンは、25歳の時に『ウォーキング』という作品でアカデミー賞にノミネートされ、将来を期待される天才作家だったが、プレッシャーに追い詰められドラッグを常用し、そしてホームレスになった。36年ぶりの新作に着手していた2007年、肺ガンにより亡くなった。その新作も収録されている。彼を題材にした二作も面白かったが、やはり『ウォーキング』と『ストリート・ミュージック』が素晴らしかった。筋も何もない作品で、何も考えずに観るべきというか、音楽は聴くこと自体が快感なのだというのに似て、映像は観ること自体が快感だということを味わえる作品だと思う。