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『26世紀青年』

2006(アメリカ)85分 

監督:マイク・ジャッジ

(あらすじ)アメリカ陸軍は、人間の冬眠プログラムを実験しており、被験者として、最も平均的な兵士のジョーと売春婦のリタを選ぶ。1年間という設定で開始された実験であったが、責任者が不正で逮捕され、陸軍じたいも閉鎖になる中、極秘であった実験は忘れ去られてしまう。やがて、ジョーが目覚めた時、世界は激変していた。冬眠の間に500年が経過し、その間、賢い者が子作りを控える一方で知能の低い人間が野放図に子供を作り続けた結果、国民の平均IQが著しく低下し、堕落した社会になっていた。

日本では劇場未公開の上に、あまり適しているとは言えない放題をつけられてしまった、可哀想な一作。SFでコメディなので、直前に観た『ガタカ』との落差が激しかったが、こちらはこちらでただ笑って観てはいられない怖さがあった。主人公が未来の世界で頼る弁護士の男が、自分の車が燃やされているにも関わらず、怒ったり悲しむどころか、火のついた車に興奮するシーンなど、とにかくバカで下品でテンションが高い内容に、笑っているうちに観終わったが、全てのことが「ノリ」と「損得」だけで決められていく世界観は、現代の状況とさほど変わらないようにも思え、ちょっと考えてしまった。

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