『パルムの僧院』
スタンダール 著/大岡昇平 訳(新潮文庫) 1839年出版
感想というよりメモ
・(あらすじ)イタリア人貴族ファブリス・デル・ドンゴは、ナポレオンを崇拝しワーテルローの戦いに参加するが、何も出来ないまま重傷を負う。ファブリスの叔母サンセヴェリーナ公爵夫人ジーナは、愛人の総理大臣モスカ伯爵の力を借りて、ファブリスをパルムの宮廷で出世させようと計る。しかし、ファブリスはつまらない事件で殺人を犯し、ファルネーゼ塔に幽閉される。そこで監獄長官の娘クレリヤと恋に落ちる。
・ベルナルド・ベルトルッチ『革命前夜(1964)』本作を下敷きにしている映画。
(あらすじ)共産党員のファブリツィオは、自らも属するブルジョワ階級の婚約者クレリアとの訣別を決意。そんな折り、親友の突然の死に、深いショックをうける。ファブリツィオの家に滞在中の叔母ジーナと愛しあうようになり、ある日ジーナが見知らぬ男とホテルから出て来るのを見て激しい嫉妬にかられる。ポー河の沼地で会った無気力な没落貴族に将来の自分の姿を認めるのだった。やがてジーナはパルマを去る。党のイデオロギーに幻滅を感じていたファブリツィオはクレリアとヨリを戻し、再会したジーナに「このほうがよかったんだ、僕にはどうしようもなかったんだから」と告げる。
・映画『パルムの僧院』(1947)フランス、174分
監督:クリスチャン=ジャック 主演:ジェラール・フィリップ