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『クラバート』

1977(チェコスロヴァキア)73分 アニメーション

監督:カレル・ゼマン

(あらすじ)戦乱が続く国。旅をする孤児の少年クラバート。ある日、彼は人語を話すカラスに導かれ水車小屋にやってくる。と、そこには不気味な親方と彼に使える11人の者が暮していて、クラバートも仲間に加わる。食事と寝る場は保証されたものの、過酷な労働を強いられ脱走を図っても逃げられない。苦しむ彼を仲間が「魔法」で助けてくれ、クラバートは水車小屋が魔術学校だと知る。やがて、親方に魔術でカラスに変えられ弟子となったクラバートは、完全に自由を失う。そんななか、出掛けた先で美しい歌声で歌う少女に出会ったクラバートは、彼女に恋をする。

レンタル屋の棚で見掛けて興味が湧いたので借りてみたのだが、良かった。美しいとも気持ち悪いとも不気味とも表現できない、独特の絵柄というよりは世界観。書き割りスタイルのセット、切り紙アニメ、実写とアニメの合成などは、この作家のスタイルらしい。人間がカクカク動くのが何とも言えず、主人公が驚いた表情が愛らしいので、笑うシーンではないのに笑ってしまった。この作品でも水しぶきや炎が実写の合成だったが、人物を合成したような作品もあるようなので、それも観てみたいな。物語もすごく面白いなと思ったら、オトフリート・プロイスラーというドイツの児童文学者の原作だった。『千と千尋の神隠し』で参考とされた作品というけど、クライマックスが特にそっくり。

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